多良木で南国ハーブを育てる山並さんご夫婦

TARAGI BLUEの色が変わる仕掛けは、バタフライピーというハーブによるもの。このバタフライピーを多良木町で生産しているのが、農家民泊「とよのあかり」を営む山並勝志さんと奥様のたかこさんです。

勝志さんは、生まれも育ちも球磨郡。会社に勤めていた頃は、世界中を飛び回るビジネスマンでした。退職してからは奥様と一緒に多良木に戻り、野菜やハーブを生産したり1棟貸しの農家民泊を運営しています。

南国情緒あふれる美容ハーブ「バタフライピー 」

バタフライピーの原産国はタイで、現地ではアンチエイジングなど美容にオススメのハーブとして親しまれています。ちなみに、日本で花を咲かせるのは7〜9月といった真夏のシーズン。この頃になると、山並さん宅の農園に植えられたバタフライピーが花をつけ始め、青く美しい花のカーテンを見ることができます。

山並さんが手がけるバタフライピーは、全て農薬・殺虫剤を使わずに栽培されています。また、収穫から乾燥、パック詰めまで一連の工程は全て手作業。「口に入るものだから安心できる商品を届けたい」という山並さんご夫妻のこだわりです。

収穫シーズンになると、1日あたり300〜500枚の花びらを一つ一つ手摘みで収穫し、水洗いします。農薬や殺虫剤を使わない栽培方法なので、当然虫がついていることも。そのため水洗いは念入りに、一つ一つ確認しながら丁寧に選別しています。

水洗いした後はバタフライピーをよく乾燥させて、一つ一つ丁寧に袋詰めしています。そして那須酒造場の原酒と一緒に、皆様の元にお届けされるのです。

多良木町の新名所、農家民泊「とよのあかり」

山並さんご夫婦が営でいるのが、農家民泊「とよのあかり」。2階立ての民家を1棟貸している民泊で、Air bnbを利用して宿泊予約を受け付けています。多良木町は主要空港から車で2時間、電車でのアクセスも決して便利ではないのですが、アジアからヨーロッパまで世界各国の人が泊まりに来るそうです。

イチオシはすぐそばの畑で採れた農薬不使用の野菜をたっぷり作った、たかこさんが作るお食事。かなり絶品な上に、品数が多くとっても豪華なんです。また、1階のリビングから見渡す景色が本当に素敵で、のんびりした時間を過ごすことができます。

100年の職人技が光る那須酒造場の「飲み飽きない焼酎」

「毎日飲んでも飽きない焼酎」を目指す4代目・那須雄介さん

人知れず受け継がれてきた幻の銘酒「球磨焼酎」機械化が進む酒蔵も多いなか、今なお創業当時の手仕込みにこだわって焼酎を作り続けている那須酒造場。現在は4代目の那須雄介さんを中心に、ご家族で焼酎の製造を行なっています。

那須さんの目指す酒造り、それは「毎日飲んでも飽きない」焼酎であること。焼酎は、食中酒でも晩酌時でも、あらゆるシーンで楽しめるお酒です。だからこそ、それぞれの日常に寄り添いながら長く楽しんでもらえる焼酎を目指しています。

繊細な神業から生まれた奇跡の焼酎

球磨焼酎は米を蒸留して作りますが、中でも「醪(もろみ)づくり」は焼酎の味を左右する大切な工程です。醪(もろみ)とは、蒸したお米と麹菌に水と酵母を加えて発酵させた液体のこと。球磨焼酎は、醪を2回仕込んだ後にできる「二次もろみ」を蒸留して作られています。

「発酵」は、日本に古くからある食文化の一つです。そして、発酵に欠かせないのが微生物。醪は微生物たちの働きによって作られますが、その状態は温度や環境に大きく左右されます。そして、醪の状態が焼酎の味を決めるのです。

那須酒造場では醪の仕込みを全て人の手で行うため、判断材料は職人の研ぎ澄まされた五感と今までの経験が全て。日々環境は変わるため、その時々の状況を見極めながら微調整を繰り返すといった繊細な職人技が繰り広げられています。同じ季節でも、暑い日もあれば寒い日もあったりと環境はさまざまです。それにも関わらず、毎年安定して高品質な焼酎を作り続ける技術は、まさに神業の域だと思いませんか?

守るだけではなく、進化してこそ伝統は継承される

昔ながらのやり方といっても、ただ技を継承しているのではありません。日々研究や改良を重ねながら編み出されたのが、今のやり方。那須酒造場の本格焼酎は、創業当時から100年以上も磨き続けられた技術の集大成なのです。そして去年より今年、今年より来年と、さらなる品質の追求を目指して、酒造り行われています。

県内外から高く評価されている実力派

那須酒造場の焼酎は、2013年の全国酒類コンクールで芋や麦など名だたる焼酎をおさえて日本一を獲得した経歴をもつ実力派です。ちなみに受賞時の評価は、「個性があり、絶妙なバランス。味に丸みがあり熟成された妙味を感じる」とのこと。プロも認める最高の品質であると証明されました。また、国税局鑑評会では10年以上連続して「優等賞」を受賞しており、質の高い焼酎を安定して作り続けていることが評価されています。

地元だけではなく県外からのファンも多い、知る人ぞ知る逸品。その味の奥深さは、言葉では表現することができません。100年積み重ねてきた技術が光る”本物”の味を知ってみたくありませんか?